「ツリーハウスは、自由の象徴」 ツリーハウス・クリエイター小林崇氏が語る、木の上から見える景色

2017.12.25.

でんき,もの,

高橋 歩(パートナー・ライター)

高橋 歩(パートナー・ライター)

海、空、風、雨、花、太陽、月、星空・・・
都会にいても、田舎にいても、
身のまわりの自然との付き合い方が、人生を変える。

この地球に溢れる、素晴らしい自然の力を、
自分のスタイルで、さらに、上手に楽しむために。

自然からパワーをもらうのが上手な人たちは、
日々の暮らしの中で、なにを見て、なにを感じているんだろう?
本物たちの声を聞いて、新しい「視線」を手に入れよう。

そんな想いで始まった、この連載。
高橋歩がナビゲーターになって、ナチュラル&パワフルに生きる、
楽しい友人たちを紹介していこうと想う。

 

Photo by Takuya Ogino

連載、第2回目は、大切な先輩、コバさんこと、小林崇さん。
コバさんは、世界トップクラスのツリーハウス・クリエイターとして、日本国内はもちろん、海外でも多くの作品を残している。
俺は、「TEEEDOM」(TREE + FREEDOM)な空気の溢れる、コバさんの言葉と作品が大好きなんだけど、今回は、個人的なセレクトで、その一部を紹介させてもらった。
日常と非日常の間で、キラキラと光っている・・・
そんな、コバさんワールドに、ぜひ、触れてみて欲しい。

 

BEACH ROCK VILLAGE / 沖縄 (Photo by Pete Nelson)

あるお店の看板に描かれたツリーハウスに魅せられたのが最初だったかな。その後、本を読んだりしながら、深めていって。
決め手は、アメリカ西部のオレゴンで出逢った、ツリーハウスビレッジでの時間。
そこにいるだけで、なぜか、涙がばーっと出てきて、これかもしれないって。これなのかなって。

ただ、ツリーハウスに出逢うまで、大工や建築の経験も、植物に対する知識も、なにもなかったからさ。
すべて、30過ぎてから、ゼロから学んでいった感じだね。
でも、俺の場合、ツリーハウスを作る人になりたかったわけじゃなくて、ただ、ツリーハウスがあるような、おとぎ話の中のような生活感に憧れたんだよね。
生きづらいなと思ってるこの世界の中で、自分の居場所みたいなものを、木の上に見つけたのかもしれない。

 

GREENROOM FESTIVAL’17 / 横浜 (Photo by NAKI)

20代、フラフラしていた頃、よく、いろんな人に、
「そろそろ、ちゃんと働かないと、まずいよ」なんて、言われたけど。
今、考えると、あの頃、放浪しながら見た風景、感じた希望や絶望、出逢った人たちの美しさや汚さ・・・
そういうものが、今の作品作りの原点になってる。
あの時間がなかったら、今、多くの人が喜んでくれるようなツリーハウスは作れなかったと思うんだ。

 

NORTHERN HORSE PARK / 北海道

自分のやりたい仕事に出逢うのは、30歳すぎでも、全然遅くなかったと思うよ。
何歳であろうと、自分を表現する方法に出逢えれば、過去の経験のすべてが、肥やしとなるし、活きてくる。
そのとき、そのときは、辛いこともあるけど、人生を、ひとつの物語としてみれば、無駄なことなんて、ひとつもないんだよね。

 

ナイタイ高原牧場 / 北海道

「地に足をつけたほうがいい。」
よく、そう言うけど。
ツリーハウスっていうのは、地に足がつかないからいいんだよ。
だからこそ、見える景色もあるし、感じられる風もあるしね。

 

MIMOSA / MIDDLE RIVER

木っていうのは、もちろん、生きてて。
象よりも、クジラよりもでかい、地球上で一番大きな生き物で。
その巨大な生き物の上にいる感じとか、生き物の上で、一時的に遊ばせてもらってるっていうのかな。そこが何より、興奮する。
他の何より、自分にとってはいい。

 

もちろん、父として、母としてだったり、仕事上での責任とか、いろいろ立場もあるだろうけどさ。
立場とかじゃない、「生き物としての自分」。
たまには、それを感じられたらいいなと思うね。
それこそ、旅に出てもいいだろうし、大自然の中に、ゆっくりと、身を任せてみたり。
人間が作ったものじゃないものと戯れながら、人間だけの世界から、少し離れて。
わずかでも、命とか、魂とか、目に見えないものを感じられたり、やわらかい平和な気持ちになれる時間があると、素敵だよね。

 

KANGAROO ISLAND COMMUNITY EDUCATION / KINGSCOTE

地球上に、自然エネルギーが広がっていくことは、素敵だと想う。
子供の頃から、それがあたりまえになっていったらいいよね。
それと、これからは、風力発電の風車の大きさやカタチだったり、ソーラーパネルの色や配置だったり、デザイン性にも注目していくと、さらに、面白くなるだろうね。
もちろん、発電の効率も大事だと思うけど、そこに、見る人を楽しませる、遊び心みたいなものがあると、より、多くの人に広がっていく気がする。

 

Photo by Takuya Ogino

コバさん(小林さん)は、オレの兄貴分のような人で、いまだに、憧れの先輩でさ。
コバさんの創るツリーハウスを見たり、そこに流れるストーリーやひらめきだったりを知ると、現実世界を飛び出した、すっごくキラキラした、ファンタジーのような世界を感じるんだよね。

逢って話しているときは、いつも、ポジティブでもなく、ネガティブでもなく、ナチュラルな柔らかい雰囲気なんだけど、創る作品は、かなりぶっ飛んだモノが多くてさ。
コバさんの世界観に触れるたびに、気持ちいい解放感があって、「やべ。オレ、小さくまとまってた!」ってことに気付かされてる。

あと、コバさんが面白いのは、この世の中、オレも含めて、「逃げずに頑張ろう」っていう人が多い中で、「オレは、ずっと逃げ続けてきてる。経営したカフェの名前も、ESCAPE(逃避)、HIDEAWAY(隠れ家)とか、そんなのばっかりだしね」って、サラッと笑っているところ。
なんか、禅的というか、葛飾北斎的というか、浮き世の仙人チックなところがあって、かっこいいんだよね。

コバさんの創ったツリーハウスは、WEBでもいろいろ見れるし、いくつかは、現場に行って、実物を見ることも出来るし、最近は、ツリーハウスビルダーの養成講座もやっているから、ぜひ、触れてみて欲しいね。

高橋歩

 

 

【プロフィール】

小林崇(ツリーハウスクリエイター) http://treehouse.jp
世界各地を放浪する生活を続けていた30代中頃に、ツリーハウスの世界的権威ピーター・ネルソンに出会う。以来毎年オレゴン州で開催されるツリーハウスの国際イベント「WTC(World Treehouse Conference)」に日本から唯一参加するようになる。世界中のツリーハウスビルダーや樹木医と交流しながら、最先端の技術やデザイン、樹木学等を学び、これまでに100棟を越えるツリーハウスを制作。
現地の風土や人、素材を活かしたストーリー性を兼ね揃えたツリーハウスは、世界的な評価も高く、国内はもちろん海外でのプロジェクトも多数進行中。
その他イベント空間の制作や、商空間の演出、オリジナルワークウェアブランド「Treedom」など幅広い展開をプロデュース。
2016年7月からはツリーハウスビルダースクールを開講し、既存の枠に囚われない自由で豊かな世界観を提案し続けている。facebook: https://www.facebook.com/treehouse8/

高橋歩  www.ayumu.ch
1972年東京生まれ。自由人。
20歳の時、映画「カクテル」に憧れ、大学を中退し、仲間とアメリカンバー「ROCKWELL’S」を開店。2年間で4店舗に広がる。
23歳の時、すべての店を仲間に譲り、プータローに。自伝を出すために、出版社「サンクチュアリ出版」を設立。自伝 『毎日が冒険』をはじめ、数々のベストセラーを世に送り出す。
26歳の時、愛する彼女・さやかと結婚。出版社を仲間に譲り、すべての肩書きをリセットし、再びプータローに。結婚式3日後から、妻とふたりで世界一周の旅へ。約2年間で、南極から北極まで世界数十ヶ国を放浪の末、帰国。
2001年、沖縄へ移住。音楽と冒険とアートの溢れる自給自足のネイチャービレッジ「ビーチロックビレッジ」を創り上げる。
同時に、作家活動 を続けながら、東京、ニューヨークにて、自らの出版社を設立したり、東京、福島、ニューヨーク、バリ島、インド、ジャマイカで、レストランバー&ゲストハウスを開店したり、インド、ジャマイカで、現地の貧しい子供たちのためのフリースクールを開校するなど、世界中で、ジャンルにとらわれない活動を展開。
2008年、結婚10周年を記念し、家族4人でキャンピングカーに乗り、世界一周の旅に出発。
2011年、東日本大震災を受けて、旅を一時中断。宮城県石巻市に入り、ボランティアビレッジを立ち上げ、2万人以上の人々を受け入れながら、復興支援活動を展開。現在も、石巻市・福島市を中心に、様々なプロジェクトを進行中。
2013年、約4年間に渡る家族での世界一周の旅を終え、ハワイ・ビッグアイランドへ拠点を移す。
現在、著作の累計部数は200万部を超え、英語圏諸国、韓国、台湾など、海外でも広く出版されている。

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